ベトナム人の考え方

 ベトナムに在住している日本人の多くが「ベトナム人には計画性がない」とよく言います。

 たしかに事前に準備しておくとか、先のことまで計算してスケジュールを組むのは苦手なようです。

 その原因の一つは情報を共有する習慣がないことだと思います。

 何か変更が行われる際にも、いつ行われるか尋ねるとたいてい「知らない」という答えが帰ってきます。

ベトナム人は将来を見据えて長期的計画を立てるのが苦手なのかなと思い、私の授業ではまず目標をしっかり持たせることを教えるようにしています。

 大学へ行くのか。専門学校へ行くのか。

専門学校へ行くのはネガティブな理由からなのか、目標があっていこうとしているのか。

 私が高校のとき受けた進路指導を思い出しながら、学生に目標を決めさせます。

 

 考えてみれば「計画性を持つ」という日本人の性格は先天的に備わっているのではなくて、先生たちから教わったものなんですよね。

 とくに日本の場合、地震が多いので非常時の準備とか、情報伝達が発達しています。

 もちろん日本語教師なので文法を教えるのが大事なんですが、学習者という土台を作るのも欠かせない作業だと思います。

 出稼ぎ目的で勉強するつもりがない学生も多いので、日本人の高校生と同じように大人になるための準備をさせたいと思っています。